デザイナーココだけのおはなし。 >  第六弾「ペンネロ」

デザイナーココだけのおはなし。

普段は聞けないデザイナーの思いやこだわりが詰まった商品開発の裏側をお届け。
第6弾は、職人が手作業で描いた重なり合う柄が美しい、ペンネロシリーズの製作秘話を大公開。



技法との運命的な出会い

製作のきっかけは、革屋さんの個展で、職人が一枚一枚手作業で
革に線を描いて柄を表現するという、斬新な技法と出会ったことでした。

これまで見たことがないテクニックが使われた革に思わず目を奪われました。

Dakotaでは、柄などの模様を表すためインクジェットプリントを使用したことは
ありましたが、職人による完全手作業での表現は経験がなく、
初めての試みとして、この「ペンネロ」シリーズの企画がスタート。



「色」へのこだわり


重なる色合いが織りなす柄ゆきが魅力ですが、
この色を表現するまでには、様々な工夫や試行錯誤がありました。

ベースの色を着色した後に、上から線を描いていると思われがちですが、
それだと後の色が乗らなくなってしまうので、実際はその逆。
先に線を描いてから、ベースの色を着けています。

描く際に用いているのは、刷毛ではなく、色を含ませやすいスポンジのようなもの。
職人の「手」の感覚で調節を行いながら、思い描いている色に近づけていきます。
色の出方や濃淡など、職人と何度も調整を行い、ようやく理想の色を実現させることができました。



染料ならではの色合いと質感


革の着色には、大きく分けると「染料」と「顔料」という2種類の方法があります。

絵具で例えると、「染料」は、水彩絵具のような透明感があるイメージで、
「顔料」は、アクリル絵具のような不透明のペンキといったイメージ。

ペンネロでは「染料」を使用しているため、鮮やかな濃淡が美しく表現されています。
染料が浸透して革の表面感が残り、質感を生かしてくれるので、手触りの良さにも繋がっています。

最初は、1点ものを販売することへの不安もありましたが、
お客様には、その個体差をお楽しみいただけているようで、嬉しく感じています。



職人の手によって生み出される、美しい色合いが魅力の「ペンネロ」シリーズ

ひとつひとつ異なる柄のお財布は、あなただけの特別なものに。
商品ページもぜひチェックしてみてください。

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